40年にわたり慣行栽培が続いていた畑を有機栽培へと転換
する道のりは想像以上に厳しく、2021年・2022年は生産量が極めて少なく、ワインとしての正式リリースには至りませんでした。
迎えた2023年も、状況は好転しませんでした。梅雨の長雨によりベト病が猛威を振るい、畑のぶどうは壊滅状態。ワインを生み出せないどころか、ぶどう栽培そのものを諦めるべき
か。そんな思いが頭をよぎったとき、近隣で有機栽培に挑戦する生産者の方が、手つかずのカベルネ・ソーヴィニヨンを譲ってくださると申し出てくれました。
収穫までの期間、その畑に入り、栽培をともに続け、収穫を迎えることができました。
このワインは、決して一人では造れなかったものです。絶望の淵に立った私に、ぶどうを託してくださった生産者の方。そして、どんな困難の中でも畑に立ち、栽培と収穫を支えてくれた仲間たち。たくさんの人の熱い思いが、この一本に詰まっています。

詳細
【ワインの種類】赤
【内容量】750ml
【アルコール分】 10%
【ぶどうの品種】
カベルネ・ソーヴィニョン
【ぶどうの産地】
神戸市北区大沢町 樹齢40年以上

醸造
ぶどうを丸ごとタンクに入れ、14日間マセラシオン。タンクに入りぶどうを潰し、自然酵母により発酵。発酵完了後、垂直プレスで圧搾。小樽で12ヶ月熟成させたのち、重力による瓶詰め。清澄剤、フィルター不使用。亜硫酸（二酸化硫黄）完全無添加。
委託醸造場所：岡山県
ラ・グランド・コリーヌ・ジャポン

特徴
色調は薄く、透明感のあるガーネット。淡いフレッシュなベリーとスパイス、樹木の果皮、なめし革、わずかな燻製香。味わいは、ベースの赤果実に梅、浅い出汁の要素。出汁や醤油、山椒など、日常的な日本の家庭料理にも相性が良い。また、食材は、山菜や根菜、鶏、赤身の肉などに合わせやすい。

保存
亜硫酸無添加ですので、14度以下での保存をお願いいたします。