2024年、例年にない暑さと少雨により、ワイン用ぶどうの栽培には恵まれた年でした。しかし、私にとっては「最後のチャレンジ」と覚悟を決めた年でもありました。この年、私は畑を2つのエリアに分ける決断をしました。ひとつは、化学薬剤を一切使わない有機栽培のエリア。
もうひとつは、病害の発生状況に応じて最小限の薬剤介入を行う減農薬エリア（リュット・リゾネ）。さらに、有機エリアにはレインカットを導入し、ぶどうが雨による病害の影響を受けにくい環境を整えました。そして、何よりもこれまでと大きく違っていたのは、畑に足を運び、ともに汗を流してくれる仲間がいたこと。決して大勢ではありませんが、想いに共感し、作業を手伝ってくれる人が確実に増えていきました。その結果、8月の後半、ついに念願のまとまった収穫を迎えることができました。2日間かけ、たくさんの人とともに丁寧に収穫したぶどう。そのうち、今回リリースするワインは、減農薬エリアで育ったぶどうを使用したものです。私にとって初めて100%自身の栽培によって成功した、神戸のナチュラルワイン。この一本に込められた挑戦の軌跡を、ぜひ味わっていただけたらと思います。

詳細
【ワインの種類】白、微発泡酒
(ペティアン・ナチュレル)
【内容量】750ml
【アルコール分】 9%
【ぶどうの品種】
シャルドネ(減農薬)
【ぶどうの産地】
神戸市北区大沢町 樹齢40年以上

醸造
ぶどうを丸ごとタンクに入れ、14日間密閉してマセラシオン。タンクからぶどうを取り出し、垂直プレスで圧搾。
ジュースを小樽に移し、低温で自然酵母により発酵。アルコール発酵が終わるころにそのまま瓶詰め。瓶内で発酵が起き、微発砲となります。
清澄剤、フィルター不使用。亜硫酸(二酸化硫黄)完全無添加。
委託醸造場所：岡山県
ラ・グランド・コリーヌ・ジャポン
注意：瓶底に溜まっているのは檻。

特徴
色調は薄く濁りのある黄金色。香りは洋梨、白桃、りんごのコンポート、はちみつなど、酸の穏やかな甘さを連想させる果実味が主体で、そこにわずかに南国のフルーツと白胡椒のよ
うなミネラル由来のスパイスの香りが加わる。味わいは、微発泡とともにぶどうを摘んで食べたようなフレッシュな爽快感。口の中では柔らかな粘質を感じ、後味にはすっきりとした酸とミネラルを感じる、爽やかな辛口のワインです。
食材は野菜全般に相性が良く、特に少し苦味のある春の山菜、また、白身魚、鶏肉、豚肉の脂にも合う。

保存
ワインは立てて保存していただき、飲む前に冷蔵庫で良く冷やしてからお楽しみください。
常温で揺らすと、ワインが噴き出る可能性がありますのでご注意ください。亜硫酸無添加で
すので、14度以下での保存をお願いいたします。